top of page
​事前相談での相談例(抜粋)

​事例1(轢き逃げ犯にされてしまった。)

​私は、丁字路交差点で出合頭に相手の車と衝突してしまったため、自動車保険の緊急連絡電話に事故を起こしてしまったことを連絡しました。保険会社は、お互いの連絡先を交換してくださいと言っていたのでその場で連絡先を交換し別れました。その後警察が自宅に来て、轢き逃げの捜査をしているということで、その事故のことについて聞かれ、警察署まで行きました。私は気が動転してしまい警察に何を聞かれたかも記憶にないまま取り調べ後、自宅に帰ってきました。これって私が一方的に悪いということなのでしょうか。

​A

​交通事故は、お互いの不注意により起こることがほとんどです。事故の処理については連絡を誤らない限り、今回のような轢き逃げとして取り調べも受けることはなかったのだろうと推測されます。
道路交通法では交通事故を起こした場合はまず負傷者の救護をしてから、警察に連絡ということが定められており、これを怠ると処罰の対象になり得るということになります。ですから今回は、まず相手の怪我の有無を確認してから警察に連絡をしていただければよかったのだろうということになります。
さて、本件については、事故当日は相手も怪我がなかったということが予想されるため、後日、体のどこかに痛みが出て病院に行き、警察に届け出をしたのではないかと思われます。警察としては診断書が提出されると人身事故としての捜査が開始され且つ、届け出の有無も捜査したことにより轢き逃げ捜査ということだろうと思います。丁字路交差点をいうことなので、どちらかの道路が一時停止となっているのか、又幅員が明らかに違う道路かどうかにより事故の原因はどちらかの運転手にあるのかが判断されます。事故の過失を捜査した後警察は過失の高い運転手を交通事故の被疑者として立件し検察庁に送致するという手続きになります。轢き逃げに当たるかどうかも警察の判断となることも多いので、後日詳しくお話を伺えたらと思います。


 

​私は、片側一車線の直線道路を前の車に続いて、速度を守って進行していたところ、左のガードレールの間から、歩道を歩いていた小学生がいきなり横断してきて、私の車の左側面にぶつかり、私はあわてて急ブレーキをかけて止まり、車を降りて小学生のもとに駆け寄りました。小学生に怪我は大丈夫と聞くと、うなづいてそのまま走って行ってしまい、私は、大丈夫だなと車に乗り込み、自宅まで帰ったのです。その日の夜、警察が自宅に来て、昼に起こした事故について聞きたいので警察署まで来てくれと言われ、私はその時の説明をしたのですが警察まで連れていかれました。ぶつかったのは事実ですし怪我のないことも確認しましたし、そんな大事故を起こしてしまったのでしょうか。

​A

このパターンの事故は結構多く相談を受けることが多いですね。この事故の場合、子供は事故にあってしまった、お母さんに怒られる、先生に怒られるということが頭によぎってしまい、現場からいなくなってしまうという典型的な例となります。この事故で何が問題になるかというと、子供が事故に遭ったことを親が後から知ること、子供から詳しく聞くと子供は話を作ってしまい、車がぶつかってきたけど、そのまま行ってしまったというような表現で親に伝えます。親は、当然病院に行き診断書を持って、警察に届け出をするということになりますので、轢き逃げ捜査が始まるというわけです。やはり相手がいなくなってしまっても、現場で警察に連絡していればこのようなことはなかったと思いますが、人間の心理として、事故を起こしたけど相手がいなくなってしまうと大丈夫なんだろうと自分も立ち去ったところ、後から大事になってしまうことがあるのです 
​ 今回の場合は目撃者がいれば、事故の真相は分かってきます。一概に轢き逃げとなることはありません。今後は、子供、老人は赤信号という気持ちで通過すればいいのかなと思います。

​事例2(お互い青で交差点通過した)

​私は、前の車に続き進行していて、前方の信号が赤であったことから減速しながら進行していたら、交差点手前で青に変わり、前の車は交差点を左折し、私は交差点を直進しようとしたところ、右から来た車が私の車の運転席側に衝突してきました。お互い交差点の中で停止したので、このままでは邪魔になると思い、車を安全なところに移動し、相手は車から降りてきそうな雰囲気ではなかったのですが、通りがかりの人と協力して車を移動させ、私はその場から警察に電話をしました。お互いに怪我はなかったので、救急車は呼んでいません 
 パトカーが現場に来てお互いの話を聞いていましたが、相手も信号が青で進行したらぶつかったと言いています。保険会社によく話をしてくださいと言われ、私は前の車に続いて青で進行しただけですので納得がいかないのです。保険会社は目撃者がいないと50:50であると言われましたので、警察に現場に目撃者の看板の設置を依頼しましたが、未だ目撃者は現れません。警察もその後の捜査は何にもしていないようなのです。このままでは、正直者が馬鹿を見るようになると思っています。今回はとても納得できるものではありませんが、何かいい方策はあれば教えていただけますか。

​A

​信号機付き交差点で、どちらかが青と勘違いをして交差点を進行して事故を起こしたパターンですね。わざと信号無視をするのは、暴走族くらいのもので、普通の人は、ぼんやり運転した、わき見をした等で信号機を見落として事故を起こしたとなると思います。方策というのであれば、まず事故時間帯の現場調査、明るい?暗い?車の損傷具合、衝突角度、信号機の視認性、信号サイクル等を調査してから、お互いの主張を聞かせて無矛盾を探すという方策がありますが、これは調査してみないとはっきりしないということがあります。私が過去に扱った事故で、現場の状況と当事者の事故状況から相手当事者のぼんやり運転で、勘違いをして赤信号で進行したということを立証できたこともあります。決してあきらめないで一度詳しくお話を伺わせてください 
 なお警察は、看板を設置しただけで積極的には捜査はせず、あくまで目撃者が現れるのを待っているだけでなにも捜査しないのが現状です。

​事例3(相手が保険に入っていません)

​私の父が自転車で、道路を横断中に走ってきた車と衝突して亡くなってしまいました。相手の人は逮捕されたのですが、後から警察から、相手は任意保険に入っていないと聞かされました。警察としては保険の関係はどうにもできずお互い話をしてくださいと言われ、示談の関係も全く進んでおらず、母は消衰してしまい、どうしたらいいのかわかりません。助けてください。

​A

この度は大変ご愁傷様でございます。まず葬儀をされた際相手もしくは相手の親族等はご焼香にきましたか?それと警察から事故の原因がなんであるのか、相手の処分についての説明はありましたか?相手の自賠責保険の会社から連絡はありましたか?もし自賠責の保険会社から賠償の連絡があったとしてもそれで示談を進めないでください。補償額はとても見合う金額ではないと思われるからです。結果、民事裁判により賠償金を決定してもらうということになります。民事裁判は資料として警察の捜査資料が提出されるはずですが、警察は過失が単純の場合、より深く原因追及はしないことが考えられます。よって一度、現場調査、両当時車両の見聞させていただき、必要により補充調査を行い、弁護士事務所を紹介させていただきます。民事裁判の資料を精査してもらいさらに追加調査が必要な場合は、弁護士先生から私宛に追加調査の依頼をしてもらいます。

​事例4(保険会社が信用できない)

​私の娘が横断歩道を横断中に車にはねられ、大怪我をしました。いまだ入院中ですが、相手の保険会社からいつまで入院しているのですか。保険金は6か月しか出せません。などと全く誠意のない対応でとても保険会社が信用できないのです。本当に保険金が貰えるのかどうかも心配です。車の運転手に連絡したところ、保険会社に全部任せているのでと一度も病院に見舞いにも来ないような人なのです。娘は好きで怪我をしたわけではないのにとても悔しくてたまりません。

​A

​本当に大変な思いをしていると思います。私が少しでもお役に立てればと思い助言させていただきます。怪我の状況を聞くと、診断書は加療3か月となっているにも関わらず、6か月を過ぎても麻痺が治らない。ベットからも起き上がることができないということなので、回復に向かってからは、リハビリになると思いますので完治までは1年以上は要すると思われますね。事故原因についても相手の一方的な不注意が原因のようなので娘さんの過失は0%でよろしいかと思いますが、保険会社の対応はとても人間として信用はできないですし、不安になるのもごもっともであると思います。まず怪我を直すことが最優先ですので、保険会社のいうことを聞く必要は全くありません怪我を早く治しましょう。保険会社からの保険金提示で納得ができない場合は、連絡をいただければ、信頼できる弁護士事務所を紹介しますのでご安心ください。

​事例5(ぶつかっていない事故なのですが)

​私は前の車に続いてバイクで走行していた時の話なのですが、前の車は、何やら、左右にふらつきながら走行していました。私は変な車だなと思い、普段より車間距離を開けて走行していました。前の車が一時停止付交差点のところで減速したのみで停止することなく交差点を右折しようとしていました。私は驚いて、一旦一時停止の停止線付近で停止して様子を見ていたところ、その車は、正面のガードレールに衝突したかと思ったらいきなり私のバイクに向かってバックしてきたので、私はあわててバイクを飛び降りました。当然バイクは道路に倒れてタンクがへこんでしまいました。車は私のバイクにぶつかることなく停止してそのまま右折して立ち去ってしまいました。現場から110番をして警察を呼んでから、警察は詳しい状況を聞くわけでもなく、私の免許証などを控えていったあと、相手が見つかったら連絡しますと言って処理が終わってしまいました。
​数時間後、警察から相手らしい人がわかりました。事故証明は出しますので、よく話をしてください。と連絡があった後、相手の保険会社から連絡があり、ぶつかっていない事故なので、保険適用は難しいと思いますと言われました。これは私の自爆ということになるのでしょうか?

​A

​まず、ぶつからなければ事故にならないかということについてですが、交通事故はたとえぶつかっていなくても、交通事故になります。現場の状況、当事者の話等を総合的に判断して事故として認定することになりますので、事故現場での警察の実況見分は話の状況だと行っていないということですね。では、警察は何を根拠に事故として認定したのかということになりますが、単なる話を聞いただけで、事故扱いにすること自体おかしな話になります。無接触事故の場合は、現場での検証は必須となり、保険会社が警察の話を聞いた際、普段は事故証明がでる=事故の因果関係ありというスタンスですが、事故現場の状況から矛盾があり、保険適用は難しいという回答になったかと思われます。保険会社も警察の捜査に疑いを持っている。警察の捜査がずさんであるということになります。きちんと保険会社のほうに現場で事故状況を説明し矛盾が払しょくできれば、事故認定も可能かと思われます。
bottom of page